必ず受かる情報処理技術者試験

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平成30年度春季解答

問題51

プロジェクトマネジメントにおけるスコープコントロールの活動はどれか。

開発ツールの新機能の教育が不十分と分かったので、開発ツールの教育期間を2日間延長した。
要件定義完了時に再見積りをしたところ、当初見積もった開発費用を超過することが判明したので、追加予算を確保した。
連携する計画であった外部システムのリリースが延期になったので、この外部システムとの連携に関わる作業は別プロジェクトで実施することにした。
割り当てたテスト担当者が期待した成果を出せなかったので、経験豊富なテスト担当者と交代した。

解答:ウ

<解説>

スコープコントロールとはプロジェクトの範囲(スコープ)を管理することである。プロジェクトのスコープとは、プロジェクトの目的や成果物、作業範囲、期間、予算などを明確にしたものである。スコープコントロールは、これらの要素がプロジェクトの範囲を超えないように管理することで、プロジェクトの成果物が品質・効率・予算の面で最適化されることを目的としている。

× スケジュールコントロールの活動で行う。
× コストコントロールの活動で行う。
スコープコントロールの活動で行う。
× スコープコントロールの活動で行う。

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問題52

PMBOKガイド第5版によれば、プロジェクトのコスト見積り技法の説明のうち、パラメトリック見積りの説明はどれか。

WBSの下位レベルの構成要素単位の見積り結果を集計して、プロジェクトのコストを見積もる。
関連する過去のデータのその他の変数との統計的関係を用いて、プロジェクトにおける作業のコストを見積もる。
楽観値、悲観値、最可能値を使って、個々のアクティビティのコストを見積もる。
類似のプロジェクトにおける過去のコスト実績を使って、プロジェクトのコストを見積もる。

解答:イ

<解説>

パラメトリック見積りとは、過去のデータや変数との関係を用いて、プロジェクトのコストや工数を見積もる手法である。

× ボトムアップ見積りの説明である。
パラメトリック見積りの説明である。
× 三点見積りの説明である。
× 類推見積りの説明である。

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問題53

ISO 21500:2012(プロジェクトマネジメントの手引き(英和対訳版))によれば、プロジェクト資源マネジメントにおけるプロセス“プロジェクトチームの育成”の目的はどれか。

継続的にプロジェクトチームのメンバーのパフォーマンス及び相互関係を改善する。
プロジェクトチームの全てのメンバーの役割、責任及び権限を決め、決定事項に対して全てのメンバーからコミットメントを得る。
プロジェクトチームのパフォーマンスを評価分析し、分析結果をフィードバックして問題を解決し、変更を調整する。
プロジェクトの完遂に必要な能力をもったプロジェクトチームのマンバを収集し、人的資源を得る。

解答:ア

<解説>

継続的にプロジェクトチームのメンバーのパフォーマンス及び相互関係を改善することは、“プロジェクトチームの育成”の目的である。
× プロジェクトチームの全てのメンバーの役割、責任及び権限を決め、決定事項に対して全てのメンバーからコミットメントを得ることは、“プロジェクト組織の決定”の目的である。
× プロジェクトチームのパフォーマンスを評価分析し、分析結果をフィードバックして問題を解決し、変更を調整することは、“プロジェクトチームの管理”の目的である。
× プロジェクトの完遂に必要な能力をもったプロジェクトチームのマンバを収集し、人的資源を得ることは、“プロジェクトチームの結成”の目的である。

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問題54

あるソフトウェア開発部門では、開発工数E(人月)と開発規模L(キロ行)との関係が、E=5.2L0.98で表される。 L=10としたときの生産性(キロ行/人月)は、およそ幾らか。

0.2
0.5
1.9
5.2

解答:ア

<解説>

  • 開発工数E(人月)と開発規模L(キロ行)の関係は、E=5.2L0.98である。解答ではおよその値を求められているので0.98を1として考える。したがってE=5.2Lとなる。
  • 1の式にL=10を代入する。
    E=5.2×10=52
  • 生産性(キロ行/人月を計算する。
    生産性(キロ行/人月) キロ行÷人月
      10÷52
      0.1923…
      0.2
  • したがって、アが解答である。

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    問題55

    JIS Q 20000-1:012(サービスマネジメントシステム要求事項)は、サービスマネジメントシステム(以下、SMSという)及びサービスのあらゆる場面でPDCA方法論の適用を要求している。 SMSの実行(Do)の説明はどれか。

    SMS及びサービスのパフォーマンスを継続的に改善するための処置を実施する。
    SMSを確立し、文書化し、合意する。
    サービスの設計、移行、提供及び改善のためにSMSを導入し、運用する。
    方針、目的、計画及びサービスの要求事項について、SMS及びサービスを監視、測定及びレビューし、それらの結果を報告する。

    解答:ウ

    <解説>

    JIS Q 20000-1 は,サービスマネジメントシステム(SMS)を計画.確立,導入,運用,監視,レビュー、維持及び改善するための,サービスの提供者による要求事項を規定する規格である。

    この規格ではこの規格では,SMS 及びサービスの場面において,PDCA(Plan, Do,Check,Act)という方法論の適用を要求しており,次のように説明している。

    • Plan(計画):顧客の要求事項や組織の方針に沿って、目標やプロセスを設定する
    • Do(実行):設定したプロセスを実行する
    • Check(点検):方針や目標、製品の要求事項に照らして、プロセスや製品を監視する
    • Action(処置):ルールを改善する
    SMS及びサービスのパフォーマンスを継続的に改善するための処置を実施することは、Action(処置)にて行う。
    SMSを確立し、文書化し、合意することは、 Plan(計画)にて行う。
    サービスの設計、移行、提供及び改善のためにSMSを導入し、運用することは、 Do(実行)にて行う。
    方針、目的、計画及びサービスの要求事項について、SMS及びサービスを監視、測定及びレビューし、それらの結果を報告することは、 Check(点検)にて行う。

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